お茶を専門分野とするフリージャーナリスト 中津川由美さんによる、当日のレポートです。

2016年10月23日(日)、愛知・尾張旭市「スカイワードあさひ」で、「第5回紅茶フェスティバル in 尾張旭」が開催された。好天に恵まれ、汗ばむほどの暖かさとなった秋の日曜、スカイワードあさひには遠方からの熱心な紅茶ファンおよび将来的な紅茶愛飲者約3000人が訪れ、終日賑わいを見せた。

名古屋市の東に位置し、人口約8万3000人の尾張旭市は、住みやすいベッドタウンではあるが、これといった観光資源には乏しい。しかしながら、中京地区独特の喫茶店文化が根づいているため、紅茶輸入販売業者の業界団体、日本紅茶協会による「おいしい紅茶の店」認定制度に着目した。市内の飲食店各店の努力、協力を得ながら、2016年11月1日時点で18店が認定されている「おいしい紅茶の店 認定店数日本一」の市なのである。

紅茶を軸に尾張旭市をさらに活性化しようと、尾張旭観光協会の主催で行なわれる年に1度の大イベント「紅茶フェスティバル in 尾張旭」も、今年で5回目を迎えた。紅茶の試飲即売コーナーの「日本の紅茶バザール」および「世界の紅茶バザール」、紅茶のおいしい淹れ方を学ぶ「紅茶セミナー」、日本各地から集まった国産紅茶の品評会「国産紅茶グランプリ2016」、今回は国産紅茶をテーマとした「紅茶シンポジウム」、珍しい紅茶をゆっくり飲める「世界の紅茶喫茶室」、世界から集めた珍しい紅茶10種を試飲できる「世界の珍しい紅茶体験」、サテライト会場で行なわれた手作り紅茶講習会「製茶体験会」、ダンスや和太鼓の演奏などが繰り広げられたステージプログラムなど、盛りだくさんの内容が用意され、来場者を楽しませていた。

オープニングセレモニー

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午前10時から始まったオープニングセレモニー

 

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開会のあいさつを述べる水野義則尾張旭市長

 

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会場となった「スカイワードあさひ」

「おいしい紅茶の店 認定店」紹介コーナー

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会場入口に、市内に18店舗ある「おいしい紅茶の店 認定店」の紹介コーナーを設けた

1階「日本の紅茶バザール」

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4階「世界の紅茶バザール」

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アフリカ産、ブラジル産の紅茶も出品された

 

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2年連続で「世界の紅茶バザール」に出展した、ブラジル・レジストロ産の紅茶「おばあ茶ん」の生産者、日系二世の島田梅子さん(89歳)。「来年も来ますよ!」と笑顔を見せてくれた

5階「紅茶セミナー」
「美味しい紅茶の淹れ方」をテーマとする40分間の紅茶セミナーを計3回開催。

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講師は日本紅茶協会認定シニアティーインストラクターの岡本陽子さん。

 

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リーフティーとティーバッグを使った基本の紅茶の淹れ方のデモンストレーションのほか、スリランカ・ディンブラ産の紅茶を濃く淹れたものと、薄く淹れたものに、それぞれレモン、ミルクを入れて試飲。レモンティーには薄めに入れた紅茶、ミルクティーには濃いめに淹れた紅茶が合うことを実感してもらった

5階/ステージ 「国産紅茶グランプリ 2016」
全国から102点集まった国産紅茶から、予選で12点を選び、フェスティバル当日に100人の一般審査員および専門審査員が味覚審査を行ない、各賞を決定した。

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一般審査員および専門審査員による味覚審査の様子

 

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15時45分から屋外ステージで結果発表および表彰式が行なわれた。下の写真中央がグランプリに輝いた愛知・豊橋市のごとう製茶 後藤潤吏さん、左が準グランプリの沖縄・名護市の金川製茶  比嘉竜一さん、右が同準グランプリの愛知・新庄市の鈴木製茶、鈴木克也さん。:

6階 「紅茶シンポジウム」

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「国産紅茶の品質を向上させるために」をテーマに、生産者3名、茶市場サイト主宰者1名が登壇し、それぞれの体験を基にブレゼンテーションを行なった。

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「国産紅茶グランプリ2015」「同2016」と、2年連続でグランプリを獲得した愛知・豊橋市のごとう製茶、後藤潤吏さんが、紅茶生産の過程を詳解

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お茶の苗を持参して登壇した三重県農業革新支援専門員の野村茂広氏は、日本産紅茶用品種の系統図とともに、三重県で栽培されている「べにほまれ」のルーツを解説

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「国産紅茶グランプリ2015」「同2016」と、2年連続で準グランプリを受賞した沖縄・名護市の金川製茶の比嘉竜一さんは、父親の猛さんとともに手がける「べにふうき」使った紅茶づくりを、堀田信幸実行委員長との対談形式で披露

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2016年7月に卸売り取引専門のウェブサイト「東京ティーマーケット」(tokyoteamarket.com)
を開設した川崎武志氏は、国産紅茶をはじめ、さまざまな個性的なお茶を流通させるための同サイトを紹介し、国産紅茶の可能性と課題を述べた

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4人のプレゼンテーションの後、堀田実行委員長も加わってパルネディスカッションが行なわれた

7階 「世界の紅茶喫茶室」
カップサービスの紅茶を味わいながら、ゆったりとしたひとときを過ごせるように、10種類の紅茶メニュー各500円を揃えた喫茶室を用意。

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9階展望室 「世界の珍しい紅茶体験」
「こんな国でも紅茶を作っているの?」と、日本ではあまり知られていない珍しい紅茶10種類を、30ccずつ試飲できる体験コーナー。今年は台湾、アゼルバイジャン、ネパール、ニュージーランド、ルワンダ、アメリカ(ハワイ、サウス・カロライナ)、ブラジル、ロシア、ポルトガル産の紅茶を用意し、午前100人、午後100人に提供した。

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今回初の試みとして、10種の中で一番好きな紅茶に1票を投じる人気投票を実施。その結果、1位ニュージーランド、2位アゼルバイジャン、3位台湾となった

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各紅茶の説明は、ボランティアスタッフが力を合わせてポスターを作成し、壁面に掲示。熱心に読んだり、写真を撮っていく来場者が多かった

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ほとんどのポスターにはQRコードをつけ、その紅茶に関連する動画が再生できるように工夫し、好評だった

サテライト会場 「紅茶の製茶体験」
スカイワードあさひに隣接する名古屋経営短期大学 調理実験室を会場とし、紅茶の製茶体験を実施。講師は日本茶業学会の武田善行会長。あらかじめ摘んで萎凋した「べにふうき」などを用意してくれ、揉捻、発酵、乾燥工程を体験した。

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講師の武田善行先生

 

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親子連れから、若いカップル、ベテランの茶農家まで、多彩な受講者が熱心に紅茶づくりに取り組んだ。

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オーブンを駆使して発酵、乾燥させ、完成した手作り紅茶

 

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できたての紅茶をさっそく試飲。残りの紅茶は各参加者がお土産として持ち帰った。

ステージショー
ステージでは「尾張旭童太鼓」のほか、「旭六兵衛」「紅茶宣隊ティーバトラー」などの催し物が繰り広げられた。

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